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メキシコ沖のロックフィッシュで
アキュレートBX500Nをテストしてみた。

JEFF FURUKAWA



2012年12月22日
場所: Ensenada, Mexico
ターゲット :Groundfish

メキシコのバハ・カリフォルニア州にあるエンセナーダの港から船を出して、ジギングで根魚を釣ってやろうと思い立った。仲間との楽しい釣行ではあるのだけれど、近くギアラボが正規代理店としての販売を始めることになっているAccurate(アキュレート)リールの、使い勝手を再確認しておこうというテーマもある。あのアルミの削り出しボディをもつパワフルで上質なリールは、手にしているだけで楽しく、わくわくしてくる不思議な魅力のあるツールなのだ。

Accurate BX500N ギアラボモデル

前日中にロサンゼルスから3時間のドライブを経て、陸路メキシコに入る。前夜祭と称してTijuana(ティファーナ)市内のメキシコ料理店でお気に入りのメキシカンビール(Negra Modelo) 暴飲、そしてタコス暴食。

朝5時起床。 港町で観光名所でもあるEnsenada(エンセナーダ)の港には6時30分到着。ボートやヨットが停泊される見慣れた風景だが、何かほこりっぽくすすけた感じで、アメリカのマリーナとは雰囲気が違う。大量のスペイン語によるペンキ書きの看板や道案内などが、さらにレトロな雰囲気を醸し出している。

前日は内陸で氷点下まで下がり、晴天・北東の微風ながら非常に寒い。今回はサンディエゴをホームグラウンドにしているマグロ仲間のベテラン5名との、6パックチャーター船となった。


●2本針の胴突き
●巨大ソフトベイトを使用したキャロライナリグ
●ジグヘッドにスイムベイト
●メタルジグ
●タイラバ
●インチク

各自さまざまなタックルであるが、無風時は6オンス、風が出たら10オンスを基本にウエイトを設定して、タングル(オマツリ)を予防することになった。これは気心の知れた仲間との釣行だからできる取り決めで、通常の乗り合いで、見知らぬマヌケなアメリカ人やセッカチなメキシコ人、自分勝手なアジア人と混じるとタングル続発で釣りにならないどころか喧嘩にさえなりかねない。われわれも長くアメリカで暮らしているうちに、そういう喧嘩には堂々と参加するようになったけれど、慣れないうちはびっくりすると思う。


スロー系のジグでバーミリオン!!

朝方は、水深250フィート前後の砂まじりの根を攻めることになった。良型のOcean WhitefishにStarry・Rosy等のロックフィッシュがぼつぼつと上がり始まる。

数回のロケーションチェンジの後、海藻の着いた岩場のポイントで私にも良型が出た。

シルバーのスロー系ジグを、着底寸前に数回のサミングを入れて大きなアクションをさせると、着底後、一気に竿が引き込まれた。250フィートから続くファイトは中層でも途切れる事なく続き、ロックフィッシュでは釣ってよし食べてよしのVermilion!!!と確信して慎重に取り込む。


昼近くになるとアジ・サバの猛攻に、抵抗の大きいスロー系ジグは大苦戦をする。ジグが沈まないうちに、時には2匹掛けでかかってしてしまうのだ。今晩のシメ鯖とアジのタタキ用に数回竿を出すが、なんか楽しくない。

そこで再度根魚狙いへと、思い切って細身の沈降スピードの速いジグに交換する。今回持ち込んだAccurate BX 500Nはスローピッチのジャークをやるためであり、当初はスロージャークでは踊らないジグをハイピッチで使用する想定はなかったのだ。

USシマノ新製品のスピニングSustain SA 10000FGをハイピッチ用として持ち込んだが、あまりの根がかりの多さに道具を傷めると判断し、使用を控えていたのだった。

AccurateにはTrinidad(オシアジガー)のようなドラグロックシステムはないのだが、レバードラッグをマックスにする事で簡単にギアをロックさせることができる。Accurateの堅牢なステンレススティール製の大型ギアは、根がかり時のギアの破損の心配はほとんどない。


日本メーカーのリールを無理して使う(根がかり、巨大魚とのファイト等)と、数回でギアの「ゴロゴロ」感を感じる事がある。そうなると、メインギアの交換修理に数万円。これは鍛造であろうとアルミ、ブラス等の材料では、耐摩耗性には優れるものの、対衝撃には強度不足だからである。100Kgクラスのマグロや20Kg超のヒラマサで多くのテストを積んだBXシリーズの最大の特徴は、強力かつ滑らかな大型ツインドラグと、巨大魚にも負けないリール強度である。

この日も良型のOcean Whitefishが取り込み間際にアザラシに襲われた。こうなったらどうする事もできないのだが、右手親指での1アクションでドラグロックし、竿とラインを一直線にする事でラインを切ることができた。最悪のシチュエーションの中、ラインの高切れや、他のアングラーとのタングルやリールの破損を回避することができたこと事で、今後サメの多い場所での応用も容易と感じた。

また、Accurate BX500Nのフリースプールはものすごい勢いで出ていく。これはポイントに真っ先にジグを落とすことができるということで、誰よりも先にチャンスをつかむことできることになる。今回もその恩恵を受け、他のアングラーよりも多くの大型魚を、多く取り込む事ができた。

さて、ハイピッチジャークに話を戻してみる。今回の最大の不安は「Accurate BX500Nは重めのジグを高速で扱うことができるのだろうか」ということだった。

BX500Nのリトリーブレートは28インチ(約71cm)と、数値上日本製ハイスピードタイプには見劣りする。今回はジャークのスピードを速めたり、ジャークに対してハンドルの巻き回数を変えたりする事で対応した。

リトリーブレートが低いということは、当然パワー的に楽であるということで、重いジグを扱う時には有利になる。体力的にも平均的な私が普通に釣りになったのは、自分でもかなりの驚きだった。さらに「ジグが十分に踊っている」という確信が持てる点も好ましい。これはリール自体にある程度の重量があり、しっかり手に収まる小柄なリールが、竿との重量バランスによって、左手の感度を常に鋭敏な状態にできるためなのだろう。

ただ漠然とジグ操作を繰り返すのと、重いジグをジグの動きをイメージしながら釣るのでは、はっきりと釣果にその結果が現れることだろう。

BX500XNのハイギアモデルなら、リトリーブレートは36インチ(約91cm)あるため、日本製ハイスピードモデルからの移行も容易で、さらにさまざまなジャークパターンに適応できると思われる。


本命、Lingcod (岩アイナメ)登場。


11時頃から南西の強風に変る。ドテラ流しの今回は、深場での強風下での釣りは困難で、案の定10オンスのウエイトにしても、切り立った岩礁帯では根がかり連発で釣りにならなくなってしまった。

そこで島周りの風裏の浅場(100フィートほど)に移動。そのポイントで今日の本命のLingcod (岩アイナメ)を釣ることができた。

ハイピッチのまま中層での1ポーズ後のバイト。反応した良型のLingcodは、一気に潜ろうとする。しかしどんなに首を振って下への突進を試みても、その都度Accurate 500Nからはドラグでブレーキがかかったラインがスムーズに出て、そしてゆっくり停止する。決して魚に主導権を渡すことがなかった。このドラグ感は、小径ドラグ縦積みの国産機では味わえない快感である。

各自多くのお土産を確保して、予定の2時に沖上がりとなった。

クリスマス前の土曜日とあって、ティファーナの町は普段の混沌とした状態に喧噪が混じり、怒濤の中南米パラダイスがいたる所で繰り広げられていた。街にはマリアッチが大音量で流れ、買い物客や仕事帰り、遊びに出かけるアミーゴ達の無秩序な車が、狭い道をクラクションを鳴らしながら猛スピードで突進していく。

肉を焼く煙がもうももうと立ちこめているメキシカンレストランで、ようやく空いたテーブルを見つけ、ビール、タコス、ビール、タコス、ビール、タコス・・・・・。程よく酔いが回ったところでアメリカ国境の書類審査の順番に並ぶ。

意外な事に40分弱でアメリカ側に戻る事ができた。ひどい時だと4〜5時間待ちもあるとのこと。アメリカからメキシコへは審査無し、その逆は非常に厳重な審査・検査が待っている。われわれ日本人の場合、審査3秒、検査無しである。見るからにメキシカンだと書類がそろっているにもかかわらず、延々と審査がおこなわれているのだ。

不法移民問題に直面する国境を目のあたりにし、明白な差別がまかり通っている。というか、くたびれて酔っぱらったこの状況では、そんな怒りもすぐ払拭され、あ〜日本人でよかったと正直ほっとする自分がいた。

国境を出て2時間半後に帰宅。荷物をほどく事もなくシャワーを浴び妻子に「おやすみ」と言ったか言わなかったかの記憶が無いほどの勢いでベットに倒れ込んだ。激動の2012年の釣行の幕が、メキシコロックフィッシュ小遠征として、こうして閉じられたのだった。皆さん、よいお年を。



今回私の釣果

Lingcod  x2
Vermilion x3
Ocean Whitefish x4
California Scorpionfish x1
Pacific Sanddabs x1
Kelp Bass x1
Starry x3
Chilipepper x3
Bocaccio x2

使用タックル
1. Daiko Verger Vrjb63/3 + Accurate BX500N
2. Daiko Verger Vrjs63/3 + Shimano Sutain SA10000FG
3. Daiko Spear Srb 66ML + Daiwa Pluton 200SH


2012.12.22


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